6月14日 定例会議会

◆11番(井上ノエミ) 新しいすみだの井上ノエミです。
 山本区長、加藤教育長、よろしくお願いします。
 まず、山本区長に、人と動物が共生する社会の実現について伺います。
 我が家では、ペットは犬ですが飼っています。そして、ペットは家族と同様の存在です。区内でも多くの家庭でペットを飼っています。今回の新型コロナウイルスのステイホームの状況で、新しくペットを飼った家庭も多いと思います。
 ペットはとてもかわいいですが、責任も大きいです。毎日、散歩に行かなければなりません。また、えさ代もかかります。病気のときには、獣医さんの費用も高いです。また、地域にとっても様々な問題が起こります。犬や猫のふんや尿は地域にとって大きな問題です。私も犬と散歩していて、時々ふんが放置されたままになっているのを見ます。また、ここで尿をさせないでくれというサインも見ます。
 新座市や草津市など、幾つかの自治体では、犬ふんチョーク作戦といって、住民に道で犬のふんを見つけたら、チョークで囲んで日時を書いてもらうことを始めています。この作戦は大変効果的で、ふんを放置する人が減ったそうです。また、犬のおしっこの後は必ず水で流すことも大事です。尿で信号機などのポールが腐食すると聞いたことがあります。それ以外にも騒音や野良猫の問題もあります。
 墨田区では、区報でペットについて取り上げています。そこで、山本区長に伺いますが、もしご自身でペットを飼ったご経験があれば、それを踏まえて動物と共生できる墨田区の実現について伺います。
 次に、ドッグラン施設の整備について伺います。
 区民の多くの方から、墨田区はドッグランをつくらないのかと聞かれます。私は、犬の散歩を兼ねてどこかよい場所がないかと区内をあちこち歩いてみました。ドッグランのためには、騒音問題を避けるために住宅がない場所である必要があります。隅田川の西側のテラスには、中央区のつくった細長いドッグランがあります。川べりなら、騒音の問題は生じないので理想的です。
 また、東駒形一丁目の高速道路の下のこまどり児童遊園は、子どもたちが遊んでいるのをあまり見たことがありません。高速道路の下で暗くて児童遊園としてはあまり人気がないようです。もし児童遊園として使うなら整備する必要があると思います。利用者がいないなら、ドッグランとして使えると思います。
 また、東京都の所管ですが、東白鬚公園は大きくて十分なスペースがあります。
 山本区長は、ドッグランの整備についてどのように考えているのか伺います。また、ドッグランを整備するために区民から寄付を募ってやるべきと思います。墨田区が整備する施設のために、区が募金を集めて事業を実施することは大変よいことだと思います。区民に区が実施する特定の事業のための寄付を求めるということについてどのように考えているのか伺います。
 次に、区内における特定動物の飼育について伺います。
 ペットとしては、は虫類などを飼っている人もいます。昨年、横浜でペットとして飼われていた3.5メートルもあるアミメニシキヘビが逃亡して大騒ぎになりました。本来、この蛇は人に危害を加えるおそれのある危険な動物として指定されている特定動物です。令和2年6月からは、改正動物愛護管理法によって一般の飼育は禁止されています。ただ、それ以前に許可を受けている人はそのまま飼っています。
 墨田区でも危険な特定動物を飼っている区民がいると思います。区民に危害を及ぼす可能性のある特定動物についての情報ですから、墨田区としてもしっかり把握しておく必要があると思います。山本区長のご見解を伺います。
 次に、加藤教育長に中学校の英語教育について伺います。
 最近発表された令和3年の英語教育実施状況調査の結果ですが、さいたま市と福井県が圧倒的にトップです。特に、さいたま市は英検3級レベルに相当する中学生が市の中学生の86%という非常に高い割合で注目を集めています。テレビでも小学校の英語教育の内容が報道されていますが、子どもたちが非常に積極的に英語を使っています。
 さいたま市では、2016年からグローバル・スタディという英語教育改革プログラムを実施して、小学1年から英語教育を始めて、小・中9年間のプログラムをつくっています。クラスでは、児童・生徒が実際に英語を使うことが中心です。中学校の先生の英語のレベルが特に高いということもないようで、墨田区でもいろいろ学ぶことがあると思いますので、是非教育委員会もさいたま市を視察して、今後の英語教育に役立ててもらいたいと思います。
 それから、中学校の教科書が今年度から新しくなりました。先生方から英語が大変難しくなったと聞いています。中学校で習う単語数がこれまで1,200でした。新しい学習指導要領では、これが1,600から1,800に増えています。墨田区では、英語の教科書はニューホライズンを使用していますが、中学校の新しい教科書の単語数は1,689です。小学校で630習うことになると、中学卒業までに全部で2,319の単語を学ぶ必要があります。これまでの倍近い数です。また、文法についても、これまで高校で学んでいた仮定法が中学3年生に下りてくるなど、内容が難しくなっています。このままでは、英語についていけない生徒が多く出るのではと大変心配します。
 さいたま市のように、小学校1年生から英語をしっかり学んでいれば問題はないかもしれません。英語と数学は同じで、積み重ねの必要な教科です。さいたま市では、小・中の連携もしっかりしています。果たして、墨田区の小学校の英語教育で中学校の学習の準備ができているのか、小・中の連携が十分なのか。墨田区でもさいたま市と同じような英語教育改革プログラムを実施する必要があるのではないかと思います。墨田区で今後の中学校の英語教育に対応するためにはどのように考えているのか、加藤教育長のご見解を伺います。
 また、都立高校では、来年度の入試から英語のスピーキングのテストが導入されます。そのテストは今年の11月には実施されます。一部では反対の声が上がっています。今はグローバル社会で、日本人も英語を話せるようになる必要がありますから、私は是非このテストを行ってもらいたいと思います。
 このテストの目的の一つに、中学校の英語教育の中でこれまでスピーキングがあまり重視されてこなかったので、これからはしっかり教えてもらいたいという意図があると思います。英語の先生の中で英語を話せる人はそれほど多くないと聞いています。さいたま市でも英検の準1級レベルの先生は半分ぐらいで、決して多いわけではありません。それでも、授業では生徒の言語活動がほぼ100%です。つまり、英語を話す主体は生徒であって、先生ではないからです。
 墨田区では、英語の話せる先生はどの程度いるのか知りませんが、今回の都立高校入試のスピーキングテスト導入に関連して、加藤教育長のご見解を伺います。
 以上で、私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。